ご契約の前に

 

賃貸住宅紛争防止条例について

東京都では、賃貸住宅をめぐる紛争のうち、賃貸借の終了時における原状回復費用の負担と修繕に関する紛争防止を未然に防止することを目的とする条例を平成16年10月1日から施行しています。
この条例は、その目的達成のために、賃貸借の仲介をする宅地建物取引業者に一定の説明義務を課すというものです。したがって東京都内の賃貸住宅を仲介する宅建業者に次の点を説明することを義務付けています。
① 退去時の原状回復・入居中の修繕費用負担の原則
② 実際の契約の中で借主の負担とされている具体的な内容
条例に基づく説明を聞き、原則における費用負担の考え方と契約上の費用負担の内容を比較し、その相違の有無や内容を十分理解したうえでご契約をしてください。

東京都相談窓口
 ・東京都都市整備局住宅政策推進部不動産業課 TEL: 03-5320-4958
 ・東京都不動産取引特別相談室        TEL: 03-5320-5015
 ・東京都消費生活総合センター        TEL: 03-3235-1155

アスベスト、耐震診断調査の重要事項説明について

アスベストによる健康被害、耐震偽装による強度不足建物の発覚が国民の生活に衝撃を与え、大きな社会問題となっています。国土交通省は、このアスベスト・耐震問題への対応の一環として、平成18年3月13日、アスベストの使用の有無及び耐震診断の有無について、宅地建物取引業者(以下、「宅建業者」という。)に一定の調査・説明を義務付ける「宅地建物取引業法施行規則の一部を改正する省令」(以下、「改正宅建業法」という。)を公布し、施行されています。この改正による説明義務は、売買のみならず賃貸借にも適用されています。

・アスベスト問題と調査・説明義務について

平成17年9月29日、国土交通省不動産業課は、業界に対して、「過去に宅建業者が売買、媒介等をした物件及び宅建業者が売買、媒介等をしようとしている物件について、購入者等からアスベストの使用に関する問い合わせに対し建築時の工事業者又は建築士、売主等にアスベストの使用の有無を問い合わせた結果を伝えるなど、できる限り購入者の不安や疑問に適切に応えること。」として、媒介等に際しては、アスベストの使用に関して、購入者等への情報提供に努めることの指導をしています。
宅建業者は建物の所有者等に「石綿の使用の有無の調査」が行われているのか否かを確認し、調査結果の記録が存在する場合は、当該記録を重要事項説明書に添付し、調査年月日、調査機関、調査範囲、調査方法等の基本事項を説明した上で、石綿の使用の有無、使用箇所、石綿の状態等を説明することになる。「調査の記録」が存在しないことが確認された場合は、その結果を重要事項説明書に記載・説明すれば足りるとされています。アスベストを含有した屋根材や外壁材などの建築建材は、平成16年10月にその使用が禁止されるまでは、広く使用されていたと思われます。しかしアスベストを含んだ屋根材や外壁材などの建築建材が使用されていたとしても、通常の状態で使用されているのであれば、そのこと自体で健康等の被害の心配はないとされています。

・耐震問題と調査・説明義務について

宅建業者は、昭和56年5月31日以前に建築された建物を取引するときは、指定検査機関等による耐震診断の有無を確認し、「有」の場合は、当該診断の内容を記載した書面を重要事項説明書に添付し、診断年月日、診断機関、診断の結果等の基本事項を説明することになります。指定検査機関による耐震診断を受けていないことが確認されたときは、「無」、「本件建物は、耐震診断を受けていません」などの説明を行うことで、説明義務を果たすとされています。建築基準法は、昭和53(1978)年の宮城県沖地震後に、耐震設計法が抜本的に見直され、昭和56(1981)年6月から現在の新耐震設計基準が施行されました。平成7(1995)年1月に発生した阪神淡路大震災では、昭和56年以前の建物に大きな被害が発生しましたが、昭和57年以降の新耐震設計基準の建物では被害が少なく、はからずも新耐震設計基準に適合した建物の耐震強度が実証され、それ以降、「昭和56年以前の耐震基準の建物」、「昭和56年以降の新耐震基準による建物」といった表現がされるようになりました。。前述のように宅建業法の改正においては、昭和56年6月以降の新耐震設計基準に基づき建築された新築建物については、説明義務の対象から除外されています

更新料について

1.更新料に関する3つの大阪高裁判決

 平成23年7月15日、最高裁判所第二小法廷において更新料の有効性に関する3つの大阪高裁判決に対する判決が言い渡されました。最高裁で審理の対象となっていた3つの大阪高裁判決とは、[1]大阪高裁平成21年8月27日判決(大阪高裁で初めて更新料特約を無効と判示して話題となったもの)、[2]大阪高裁平成21年10月29日判決(同じ大阪高裁において更新料特約を有効と判断したもの)、
[3]大阪高裁平成22年2月24日判決(更新料特約を無効と判断したもの)の3つです。更新料の支払特約が有効であるか否かについては、同じ大阪高裁の中でも判断が分かれていました。

 上記3つの大阪高裁判決の論点は、大別すると、[1]更新料の法的性格、[2]更新料支払特約は消費者契約法10条前段の要件である消費者の義務を加重する特約であるといえるか、[3]消費者契約法10条後段の信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものであるか否かの判断基準は何か、[4]本件各更新料支払特約は信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものといえるか、という点にありました。

2.更新料支払特約に関する最高裁判決

 平成23年7月15日、最高裁は、本件各更新料支払特約はいずれも有効であるとの判断を示しました。

(1)更新料の法的性質に対する最高裁の判断
 最高裁は、更新料の法的性質について、「更新料は賃料とともに賃貸人の事業の収益の一部を構成するのが通常であり、その支払により賃借人は円満に物件の使用を継続することができることからすると、更新料は、一般に、賃料の補充ないし前払、賃貸借契約を継続するための対価等の趣旨を含む複合的な性質を有するものと解するのが相当である。」と説示しました。

(2)更新料支払特約は消費者の義務を加重するか
 最高裁は、「更新料条項は、一般的には賃貸借契約の要素を構成しない債務を特約により賃借人に負わせるという意味において、任意規定の適用による場合に比し、消費者である賃借人の義務を加重するものに当たるというべきである。」と説示しました。

(3)「信義則に反し消費者の利益を一方的に害する」との要件の判断要素
 最高裁は、かかる要件は、「消費者契約法の趣旨、目的に照らし、当該条項の性質、契約が成立するに至った経緯、消費者と事業者との間に存する情報の質及び量並びに交渉力の格差その他諸般の事情を総合考量して判断されるべきである。」と説示しています。

(4)本件各更新料条項の有効性
 最高裁は、「更新料が、一般に、賃料の補充ないし前払、賃貸借契約を継続するための対価等の趣旨を含む複合的な性質を有することは前記に説示したとおりであり、更新料の支払にはおよそ経済合理性がないなどということはできない。」と説示して、
更新料には一定の経済合理性が認められることを承認し、一定の地域において更新料の支払をする例が少なからず存することは公知であること、従前から裁判上の和解手続等においても更新料条項は公序良俗に反するなどとしてこれを当然に無効とする扱いがされてこなかったこと等の事実を摘示した上で、
これらのことからすると、「更新料条項が賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載され、賃貸人と賃借人との間に更新料の支払に関する明確な合意が成立している場合に、賃貸人と賃借人との間に更新料条項に関する情報の質及び量並びに交渉力について看過し得ないほどの格差が存するとみることもできない。」と説示し、
これに基づき、「更新料条項は、更新料の額が、賃料の額、賃貸借契約が更新される期間に照らし高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り、消費者契約法10条にいう民法1条2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものには当たらないと解するのが相当である。」との判断を示しました。
その上で1年ごとに賃料の2か月分強程度の更新料を支払うことを内容とする更新料条項は消費者契約法10条により無効とすることはできないと判断しています。

仲介手数料について

契約成立の際に、仲介手数料(要別途消費税)と致しまして下記の通りご請求させて頂きます。

賃貸の場合:賃料の1ヵ月分(下記をご覧いただき、ご承諾の上、お支払頂きます。)

売買の場合:物件価格が200万円以下の場合:物件価格×5%
      物件価格が200万円超~400万円以下の場合:物件価格×4%+2万円
      物件価格が400万円超の場合:物件価格×3%+6万円

宅建業法46条
宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買、交換又は貸借の代理又は媒介に関して受けることのできる報酬の額は、国土交通大臣の定めるところによる。
昭和45年建設省告示1552第4
宅地建物取引業者が宅地又は建物の貸借の媒介に関して依頼者の双方から受けることのできる報酬額(当該媒介に係る消費税相当額を含む)の合計額は、当該宅地又は建物の借賃(・・・中略・・・)の1ヵ月分の1.05倍に相当する金額以内とする。この場合において、居住用に供する建物の賃貸借の媒介に関して依頼者の一方から受けることのできる報酬の額は、当該媒介の依頼を受けるに当たって当該依頼者の承諾を得ている場合を除き借賃の1ヶ月分の0.525倍に相当する金額以内とする。